大阪工業大学学園技術士会の紹介

The Presentation of the Professional Engineer’s Association of Osaka Institute of Technology

嵩原安孝

1 はじめに
 大阪工業大学では1967年に技術士会を設立し、2006年度までに累計861名の合格者を輩出するに至りました。このことは、フジサンケイ ビジネスアイ(日本工業新聞社)2007.9.1号に「大学系最多の会員800人突破」の見出しで紹介されました。先輩技術士の諸兄がボランティアで実務型エンジニアの育成に今日まで精力的に指導されてきたことが大きな要因であると考えています。
 平成19年9月22日の通常総会、特別講演会の後に、技術士会員800名突破記念祝賀会が盛大に行なわれました。関連記事が日刊建設工業新聞(2007.9.26)、日刊建設通信新聞(2007.9.26)、大阪日日新聞(2007.9.27)等に掲載されました。

2 沿革・組織と活動状況
 大阪工業大学の建学の精神は、専門技術を発揮し社会貢献のために活躍できる実務型エンジニアの育成であります。そのため卒業生は、理工学系の最高位の資格である技術士取得を大きな目標としてきました。1967年「大阪工業大学学園技術士会」と命名され発足した本学園技術士会は、設立当初より技術士取得指導をスタートさせ、1985年200名、1998年400名と順調に合格者を増やし今日に至ったものです。
活動は、通常総会を年1回、受験ゼミを年2回、CPDのための講演会を年2回程度、および懇談会、ゴルフコンペを年数回行なっています。

3 本学園技術士会の目的と活動方針
 社会の動向の変化とともに、我々技術士の社会貢献に対する役割と責任、技術士のあるべき姿も問われる時代になりました。技術士は、取得・登録がゴールではなくスタートであり、技術士としての専門性を風化させないため、社会のニーズ、新技術、新規分野、法改正、職業倫理などを習熟するためCPDに取組んでいます。
 技術士会の目的は、会員相互の連携を図り本学園の発展に寄与することであり、同時に、学生・学園技術者の技術向上並びに産官学の連携を推進し社会に貢献することです。
以下に活動方針を掲げます。
@技術士資格取得支援
 将来の優れた技術者の育成に努める。
A講演会などを通じたCPD支援
 学内外の講師を招聘して講演会を開催し、資質の向上に資するよう努めていく。
B技術向上・職業倫理の相互啓発
 会員相互のネットワークにより積極的な情報交換をおこない、技術向上、職業倫理を相互に啓発する。
C産官学会員相互の交流と自由な意見交換
 産官学の意見交換と他大学技術士会との交流の場を広げる。

4 会員の状況
 会員は、建設部門、上下水道部門、電子・電気部門、機械部門、総合技術監理部門、衛生工学部門など多くの部門にわたっています。
        表1 部門別技術士数

部門

人数

部門

人数

機械

24

水産

1

電子電気

48

経営工学

9

金属

3

情報工学

5

建設

455

応用理学

5

上下水道

162

環境

2

衛生工学

14

総合技術監理

123

農業

10

合計

861


注)・各部門で複数科目合格している人は、総合技術管理を除きダブルカウントせず1部門1名として計上。

5 おわりに
 学園技術士会は、社会の要請に配慮し、地域社会への貢献、防災対策、NPO活動、海外シルバーボランティア等への社会貢献を目指す団体に成長したいと願っています。今日的な色々な話題について、現役で活躍している方、およびリタイヤされた方と広い視点で語りあえる団体になればと考えています。

嵩原安孝(たけはら やすたか)
土木学会フェロー会員(社)日本技術士会会員
技術士:総合技術監理部門・建設部門
大阪工業大学学園技術士会 顧問(前会長)